経営理念とはそもそも何でしょうか?そして、その経営理念の表現の仕方も多様です。

「理念」「経営理念」「企業理念」「基本理念」「経営姿勢」「ミッション」「フィロソフィー」「存在意義」「スローガン」「社是」「社訓」「行動指針」
「行動規範」「行動基準」「信条」「経営指針」「ビジョン」「綱領」「憲章」厳密にいえば、これらの意味の違いはありますが、おおむね意味合いとしては重なる部分があるでしょう。

経営理念とは?

一般的に言われる「経営理念」とは、
「その会社の根底にある基本的な考え方を明文化したもの」となります。その経営理念について、
中小企業、小規模事業の経営者や幹部の方とお会いしていると必ずこんな会話になります。

私「御社の経営理念はどのようなものですか?

社長「あー、あそこに飾ってあるものがそうだよ。」

私「ありがとうございます。社長の想いが詰まった理念ですね。」

社長「まあ、色々とセミナーに行ったり、コンサルタントにアドバイスをもらったりして、なんとか作ったよ。」

私「それは大変なご苦労でしたね。それで、どれくらい社員に浸透しているのですか?その経営理念は。。。」

社長「どれくらいだが、わからないけど、上層部はそれなりにはわかっているんじゃないかな」

実際のところ、日々の業務の中で、経営理念のことを中心に会議で話すわけではありませんから、浸透度はわからない・・

というところが本音だと思います。

そして、幹部、管理職、一般へと下に行くにつれてその理解度は薄くなっていくでしょう。

おそらく、社員にヒアリングしてみても、「経営理念?あまり意識したことないですねー。特に上司もそれについては触れませんしね」

なんて言う答えも多く返ってきます。

確かに経営理念はその会社や根本となる考え方が明文化されているものなので、大事なものではありますが、それだけ掲げたり、唱和しているだけでは、なかなか浸透していきません。

なぜ、浸透していかないのか

「あまりにも抽象的すぎて、具体的な行動をどうとればいいかがわかりにくいから・・・」にほかなりません。

例えば、

○○事業を通して社会への貢献と豊かな未来を創造していきます。
お客様と社員とお取引先の自己実現を支援し、社会に必要される価値を提供し続け、常にチャレンジ精神を忘れることなく
邁進していく企業グループです。

という経営理念があったとき、言いたい内容はなんとなくわかるけれども、

具体的にどのような行動を起こせばいいのか、といえば恐らく人によってまちまちでしょう。

もし、スタッフに会社の経営理念に沿った行動を起こしてもらいたければ、抽象的な言葉ではなく、具体性のある言葉で投げかけなければなりませんし、具体的な表現が書かれた説明書が必要です。

具体的な行動は?共通認識はあるか?上の例でいえば、

社会への貢献とは、具体的にどういうことを言うのか?豊かな未来とはどんな未来を指すのか?などであり、社長は言えても、役員や部長では言えなかったり、認識がズレているということはかなりあるはずです。

そして、その豊かな未来という認識も人ぞれぞれで、経済的ベース(年収1000万円とか)で考える人もいれば、精神的ベース(心身ともに幸福)で考えるひともいて、共通の認識がとれているかどうかは疑問です。

そこで、その抽象的な表現を具体的に示した、経営理念のマニュアル(説明書)を作成し、一人一人に持たせれば、共通認識度合いは高まるでしょう。

採用面接の時にそれを見せれば、面接する側も会社像が明確化されて、合う、合わないを採用前に会社側も本人も判断できます。

経営理念は大切ですが、これだけでは、片手落ちです。従業員が理解し、共通の認識を持つために、同時に経営理念説明書も用意しておきたいですね。